近年、「新自由主義(ネオリベラリズム)の終焉」という議論が活発になっています。これは、1980年代以降、世界経済を主導してきた新自由主義的な経済モデルが、その限界と弊害を露呈し、大きな転換期を迎えているという認識に基づいています。
現代社会において、「緊縮」と聞くと、多くの人は「財政再建のための仕方ない政策」と考えるだろう。しかし、本当にそうなのだろうか。クララ・E・マッテイ『緊縮資本主義:経済学者はいかにして緊縮財政を発明し、ファシズムへの道を開いたのか』で ...
米国の「民主社会主義」は、かつてのソ連のような一党独裁や共産主義とは明確に異なります。「民主主義を維持しながら、行き過ぎた資本主義の格差を是正する」という思想であり、北欧諸国の高福祉社会をモデルとしています。市場経済を否定せず、富の再分配や社会保障の ...
米マサチューセッツ大学名誉教授で学術産業研究ネットワークの責任者である経済学者、ウィリアム・ラゾニックは、「現在の株式市場は『価値創造』でなく『価値搾取』を助長している」と指摘。米国の大企業などが、利益をイノベーションや生産性向上への再投資に回さず、 ...
オルド主義(英:Ordoliberalism)とは、1930年代にドイツで生まれた経済思想で、自由市場経済を支持しながらも、国家が市場の秩序を守るために積極的に介入すべきだと主張する経済理論。オルド主義は、特に戦後の西ドイツ(後のドイツ連邦共和国)の経済復興において重要な役割を果たし、ドイツの「社会的市場経済」の基礎を形成したとされる。 年末年始、経済の視野広げる10冊――GAFA支配、富と権力の ...
[北京9日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は2012年11月に開かれた共産党中央委員会で総書記・軍事委員会主席に選出された際に「社会主義のみが中国を救うことができる」と宣言した。しかし、市場経済化した今日の中国で文字通りには ...
今になって考えてみると、社会主義協会は恐ろしい組織だった。日本共産党のような前衛党をつくってもこの国では広がりを欠く。日本社会党は5万人程度しかいない小政党だ。議員たちは漠然と大資本の横暴を嫌っているだけで、マルクス・レーニン主義の ...
70年代のインフレ時代にも賃金は高騰したが、これも緊縮によって秩序を回復させたのが英サッチャーと米レーガンである。彼らの先駆者がチリの独裁者ピノチェトで、彼の独裁政治は公共サービスの支出をカットし、国営企業の民営化を推し進めた。この政策を「シカゴ・ボ ...
株式会社東洋経済新報社より、2025年5月21日(水)に刊行しました書籍『スティグリッツ 資本主義と自由』の3刷が決定したことをお知らせいたします。「読売新聞」書評欄「本よみうり堂」6月29日(日)、「日本経済新聞」書評欄「この一冊」7月26日(土)など ...
【ハノイ時事】ベトナム共産党は15日、次回の第14回党大会に提出予定の文書案を公表した。前回党大会からの政治経済分野などの実績を評価し、今後の基本的な方向性を示した「政治報告」や、社会主義市場経済の導入を図り、経済成長の原動力と ...
本書は、資本主義社会のビジネス倫理を、独自の視点から論じた力作である。従来のビジネス倫理に関する議論は、日常的な道徳規範にもとづいて市場競争を批判するものが大半であった。しかし、著者は、それらを「薄い」正義論とし、市場のなかの倫理 ...