自分以外の植物から水や養分を奪う寄生植物が、同種や近縁の植物には寄生しない「自己回避」の仕組みを解明したと、奈良先端科学技術大学院大学などの研究グループが発表した。寄生植物に取り付かれた植物(宿主植物)は、思うように成長できなくなる。研究グループは、今回の研究成果をもとに農作物への寄生を抑える技術を開発し、農業被害の軽減につなげたいとしている。
山尾僚 生態学研究センター教授、澤進一郎 熊本大学教授、石川勇人 ...
2025年9月に科学雑誌『Science』に発表された、植物の免疫受容体「SCORE」の発見。SCOREは85%以上の細菌やカビ、昆虫に共通する「低温ショックタンパク質(CSP)」を検知し、免疫反応を誘導します。さらに、SCOREのごく一部のアミノ酸 ...
年を重ねると、「腰が痛い」「疲れが取れにくい」といった不調を感じやすくなる。実はその背景に、毎日無意識で繰り返している「呼吸」が関わっていたとしたらどうだろう。多くの人が健康リスクを伴う「体に悪い呼吸」になっているとしたら…。今回は呼吸と連動する筋肉 ...
2025/12/04 05:06 ウェザーニュース 紅葉の時期も終盤に差しかかり、冬の寒さの深まりとともに、山々のモミジや街の公園、並木のイチョウなどの落葉(落ち葉)が目立つようになってきました。
「どうしてだろう」とふと疑問を覚えることはありませんか? 当たり前のように感じていたことでも実は仕組みや理由は分からない――。そんな身の回りの「ギモン」に、日本経済新聞社サイエンスグループの記者が迫った本の第2弾「そのギモン、カガクのチカラでもっと答 ...
東京で育った野田口理孝さんは、幼少期から植物や動物が好きだった。小学生のころ、植物の葉緑体が光を利用し、水と二酸化炭素から酸素やデンプンをつくる光合成の仕組みを知り「人の首に葉緑体シートを貼れば、食事なしでも生きられるのではないか」と想像を膨らませた。 高校生のころ、エボラ出血熱など致死率の高い感染症の存在を知り、アフリカなどの流行地域の状況を知るため新聞を読みあさった。「人の病気の研究者になろう ...
EVは脂質二重膜からなる微小な膜小胞で、たんぱく質やRNAを包みこみ、細胞間で輸送することにより、老化やがんなどの生理的・病理的過程に関与することが知られています。これまで主に、細胞内の物質を包む膜構造物のエンドソームに由来し外部に放出されるEVが研 ...
今年、日本人2人の受賞が決まったノーベル生理学・医学賞と化学賞それぞれの選考委員長が、ストックホルム市内で朝日新聞の単独取材に応じた。選考に込める思いを聞くと、いずれも基礎研究の重要性を説いた。
地球上に生息する微生物の多様性を守るため、国際自然保護連合(IUCN)は2025年9月12日、科学者、保護活動家、ボランティアからなるタスクフォース「微生物保護専門家委員会」の立ち上げを学術誌「Nature Microbiology」で発表した。なぜ世界最大の自然保護団体は、目に見えない生きものを守るよう求めているのだろうか。微生物は地球上の生命を維持するために欠かせない。それを守らなければ、 ...
︎アボカドが危険な理由 1.ペルシンによる中毒 アボカドにはペルシンという成分が含まれ、この成分は人間では体内でペルシンを分解できる仕組みがあるため食べても問題ありませんが、犬猫を含む多くの動物では毒となります。 ペルシンはアボカド全体に存在しますが ...
望月昂助教(東大大学院理学研究科附属植物園)は、日本固有の植物であるタチガシワの花が、アリの匂いに似た成分を放つことで、アリの体液をすすることを目当てとしたキモグリバエ科の昆虫(以下、キモグリバエ)を呼び寄せて花粉を運んでもらう「アリ擬態花」であるこ ...